十和田の白い美術館
少し前に十和田市現代美術館に行ったんです。
でも、ヤフオクで5千円で買った中古パソコンの調子が悪かったり、自分の体調が悪かったり、ハイクのほうが気軽に投稿できて楽しかったり、夏の暑さでだるかったりでなかなか書けずにいました。
でも、やっと書こうかなという気になったので書いてみようかと思う。
窓からの風景はほとんど畑や田んぼ。
窓の外から流れてくる風は、広大な畑からの肥料のにおい。
こんな広い畑を管理するのは大変だろうなぁなどと思いながらしばらく電車に揺られていると、三本木高校前、北里大学前を過ぎ、十和田市駅へ。
ここの立ち食い蕎麦屋で、冷やし山菜うどんを食べる。
ちなみに十和田観光電鉄はワンマン運転で車掌はいません。
あと乗っていて気づいたのですが、「東急」やら「東横」やら「Bunkamura」などの文字があるので、どうやらこの電車は昔東京で使われていたもののようです。
ベンチャーズももちろん来ます。
十和田市は馬の街。
美術館到着、と。
中で写真撮影は出来ないので、外から。
この美術館は外からでもいくつかの作品を目にすることができます。
椿昇さんの『アッタ』
これはスゥドーホーさんの『コーズアンドエフェクト』。
遠くからみるとわからないですけど、これは赤と白の人型の彫刻が連なって出来ています。
どこかエヴァっぽい雰囲気があります。
印象に残ったのは、ロンミュエクさんの『スタンディングウーマン』。
4メートル近くあるおばあちゃんの像。
まず何よりでかい。荒れた手やしわが細かく再現されていて、まるで生きているかのよう。
表情はどこかもの悲しげです。
あとキムチャンジャムさんの『メモリーインザミラー』。
これは不思議な作品。自分が鏡の中にいるような気持ちになりました。
他にハンスオプデピークさんの『ロケーション(5)』。
展示室に入った途端、それまで美術館にいたのに、まるで高速道路の見えるドライブインにいるかように錯覚します。
少し思ったのはパンフレットによって、どういう作品かネタばれしてしまって、面白さが半減してしまっていると感じる作品があったので、すべての作品をパンフレットで紹介する必要はないんじゃないかと思いました。
さて、この美術館は「アートを通した新しい体験を提供する開かれた施設」ということで、他の美術館と違い、ただ作品を見るだけでなく、観客が何らかのアクションをおこして鑑賞する作品もいくつあり、とても楽しかったです。
ただ、開かれすぎたのか何なのか、雑音や窓から入ってくる日光でいまいち作品の良さを体験できないものもありました。
また、館内の通路や展示室は思ったより狭かったり、体を動かさなければならない作品がいくつかあったりで、お年寄りや体の不自由な人には少しつらいかなと感じました。実際来ていた車椅子の方などは大変そうでしたし、中には、ここまで苦労して見にきたのにこれだけ?というような作品もいくつかありました。
観客よりアートの方が大事だというのなら、それは美術館としてしかたないのかもしれませんが、設計の際そういう議論にはならなかったのでしょうか。
確かに全国からお客さんが来るかもしれません。でもなんだかんだいって、やはり地元の人(ただでさえ若者が少ない街なので年配の方が多いでしょう)や、福祉施設や学校の生徒がお客さんの多くを占めると思うのです。そういう人たちが楽しめなきゃいけないと思うのです。
最後に館内のカフェでコーヒーを飲んで帰りました。
作品の中には敷地内に点在しているものもあり、見つけられない作品や見られなかった作品もあったのでまたいつか機会があれば行ってみたいです。